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栗の大木伐採
- 2021年11月02日
観音堂と本堂の間にそびえ立つ栗の大木を伐採しました。
栗の大木の下で育たなかった桜の木や枝垂桜も伐採しました。
上の写真は伐採前の朝の様子です。
職人が命綱を付けて栗の木へ登り次々と枝を落として行きます。
近所の方も様子を見に来られていました。
枝が少なくなったところで一気に幹を倒しました。
この後、雨が降り出して来たので午前中の作業は終わりました。
雨上がりの午後、栗の木の後ろの桜の木を伐採しました。
すべての伐採が終わりトラックに刻んだ木を載せて処理場へ運んで行きました。
境内にはまだ木が残っていますが今日の作業はこれで終了となりました。
伐採が終わり本堂内から観音堂を眺めると、昭和初期の木を植える前の境内の様子が復元したような不思議な気持ちになりました。
この決断に至るまでに3年掛けて悩みに悩みました。
昭和の初め頃、私の祖母が植えた栗の実、やがて大木に育ちました。
毎年秋には沢山の栗の実がなりました。
先代住職は毎朝この栗を拾うのを楽しみにしていました。
私の子供達もその栗をおやつに食べて育ちました。
一方、栗の木は、境内の日当たりが悪いため、西日の当たる本堂側に大きく枝を伸ばしました。
そして徐々に本堂側へ幹が傾き、枝は本堂の屋根に当たるようになりました。
何度か枝を落としましたが、元々法面に立っている幹の傾きは止まりませんでした。
秋になると毎日のように上から栗の実やイガグリが落下します。
昔は近くには特に何もなかったので栗の大木があっても気になりませんでした。
平成12年、先代住職が本堂の後ろ側に新しく霊園を作りました。
お墓参りの際には栗の木の下を通ることになります。
近年、永代供養納骨堂、永代供養墓、樹木葬が建立されると栗の木の下を通行する機会が多くなりました。
現在では雨が降らない日は平日でも毎日のように、どなたかがお墓参りに来られるようになりました。
落下する栗の実やイガグリがどなたかの頭や体に直撃したらどうしよう・・・
本堂を護る為に、人にけがを負わせない為に、老木にもなり、いつかは伐採しなければ・・・
今年のお盆の頃に境内で作業していた檀家総代の方々が栗の木を見て「そろそろ切った方がいいな・・」と言いました。
私はその時が来たなと思い今回の決断をしました。
思い出の多い木を切ることは大変残念なことではありますが、本当に切ってよかったのか今でも自問自答しています。
皆様はどう思われるでしょうか?
これでよかったのでしょうか?