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ペットと一緒の樹木葬について解説!埋葬方法や注意点も
ペットは、大切な家族の一員です。最愛のペットが亡くなったあとに、一緒のお墓に入りたいと願う飼い主さんは決して少なくありません。この記事ではそのような方に向けて、ペットと一緒の樹木葬に入る方法や、その際の注意点について解説します。また、ペットと入れる樹木葬の特徴や選び方についても詳しく説明していきます。
目次
ペットと一緒に入れる樹木葬とは?
ペットと一緒に入れる樹木葬とは、文字通り、樹木葬のうち飼い主さんとペットが一緒に入れるお墓のことを指します。樹木葬は、従来の墓石を建てる方式とは異なり、樹木や草木を墓標として使用するお墓の形態です。例えば、サクラやハナミズキなどのシンボルツリーの根元に、骨壺や粉骨したお骨を埋葬し、遺骨を自然の土に還す方法です。
ペットと一緒の樹木葬では、飼い主さんの遺骨と同じ場所にペットの遺骨も埋葬します。これにより、生前と同じように人とペットが寄り添える永眠の地を実現できます。通常、人の供養を専門とする霊園がペットの埋葬にも対応していたり、ペットと一緒の樹木葬に特化した専門の霊園が存在したりします。
この形式の樹木葬は、ペットを家族の一員として大切に思い、最期まで共に過ごしたいと願う飼い主さんにとって、理想的な選択肢となっています。また、環境に配慮した自然に優しい埋葬方法としても注目を集めており、エコロジカルな価値観を持つ方々からも支持されています。
ペットと一緒に入れる樹木葬の埋葬方法
ペットと一緒に入れる樹木葬の埋葬方法には、個別型と集合型と合祀型のおもに3種類があります。これらの方法は、ペットとの最後の別れ方や供養の形式を決める上で重要な選択肢となります。ここではそれぞれの特徴や、メリットとデメリットを説明します。ペットと一緒の樹木葬を選ぶときの参考にしてください。各埋葬方法には、飼い主さんとペットの関係性や希望する供養スタイルに応じた特徴があります。例えば、個別型は他の遺骨と混ざらず独立した区画で眠れる一方、合祀型はより多くのペットや飼い主さんと共に眠ることができます。ぜひ、自分とペットにとってどの方法が最適かじっくり検討してみましょう。
個別型
ペットと一緒に入れる個別型の樹木葬とは、埋葬区画やシンボルツリーが他者と共有ではなく、独立している埋葬方法です。個別埋葬の区画ごとの区切られたスペースに骨壺に入れた遺骨を埋葬して、その上にシンボルツリーとして草木を植えます。この方法では、飼い主とペットの絆を大切にしながら、個別の供養が可能です。
個別型樹木葬は、合祀型とは違い遺骨がほかの方やペットとは混ざらずに、また集合型とは異なり供養場所がハッキリとしてお参りしやすいなどのメリットがあります。ただし、個別で管理するため管理費が多くかかり、一定期間が経ったら最終的に合祀されます。このため、長期的な供養計画を立てる際は、合祀後の対応についても事前に確認しておくことが重要です。
集合型
ペットと一緒の樹木葬のうち集合型は、埋葬区画やシンボルツリーをほかの方やペットと共有している樹木葬です。ただし、合祀型とは異なり、遺骨までは混ざりません。集合型樹木葬の埋葬では1本のシンボルツリーの下に、カロートという遺骨を安置するスペースを設け、それぞれの遺骨を骨壺に入れて埋葬します。
集合型樹木葬は個別型よりも安価な価格で利用でき、他者と遺骨を混ぜずに埋葬が可能です。また、ペットと入れる樹木葬としても人気があります。一方でこちらも、一定期間が経過したら合祀される場合があります。そのため、長期的な管理や供養方法について事前に確認しておくことが重要です。
合祀型
ペットと一緒に入れる合祀型の樹木葬の場合、埋葬区画はほかの方やペットと合同になり、シンボルツリーも共有されます。合祀型では1本のシンボルツリーのもとに、粉骨してパウダー状にした遺骨を埋葬します。この方法は、ペットと飼い主の絆を永遠に保つことができる選択肢として人気があります。
合祀型樹木葬のメリットは、ほかの埋葬方法と比べると費用がもっとも安価なことです。また飼い主やほかのペットと同じ場所に埋葬されるため、にぎやかで寂しい思いをしないからという理由で選ばれる場合もあります。多くの人々やペットと共に眠ることで、心の安らぎを得られると考える方もいます。
しかし粉骨して埋葬するため、あとで埋葬方法を変更したり、遺骨を取り出したりすることができないというデメリットもあります。また、個別の区画がないため、特定の場所でお参りすることができない点も考慮する必要があります。ペットと入れる樹木葬を検討する際は、これらの特徴を十分に理解した上で選択することが大切です。
ペットと一緒に入れる樹木葬の費用相場
ペットと一緒の樹木葬の費用は、安価なものだと約30万円から利用でき、高価なものだと100万円程度かかります。費用は埋葬方法によって大きく異なり、個別型と合祀型では以下のような相場となっています。
ペットと一緒に入れる樹木葬の費用相場
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費用相場 |
個別型 |
40万円〜100万円 |
合祀型 |
30万円〜50万円 |
個別型は他の方やペットと区画を共有せず、独立したスペースで埋葬するため、比較的高額になります。一方、合祀型は複数の方やペットと一緒に埋葬されるため、より安価に利用できます。
ペットと入れる樹木葬の費用は、永代使用料、納骨料、銘板彫刻代、管理料などの項目で構成されています。各項目の費用は霊園によって異なるため、複数の樹木葬墓地を比較検討することをおすすめします。また、予算に応じて適切な埋葬方法を選択することが大切です。
費用の内訳
ペットと一緒に入れる樹木葬の費用には、霊園の土地の使用料やお墓の管理費などが含まれています。ここでは、ペットと一緒に入れる樹木葬の費用の内訳について詳しく説明します。樹木葬の費用は主に、永代使用料、納骨料、銘板彫刻代、管理料の4つに分類されます。これらの費用は、選択する樹木葬の種類や霊園によって金額が異なりますので、事前によく確認することが大切です。また、ペットと入れる樹木葬では、ペットの埋葬に関する追加費用が発生する場合もあるため、契約前に詳細を確認しておくことをおすすめします。各費用の詳細については以下で解説していきます。
永代使用料
永代使用料とは、遺体を埋葬するために霊園や寺院へ支払う土地使用料のことです。永代使用料は多くの場合、遺族に代わって霊園が遺骨を供養する「永代供養料」も含まれています。人とペットが一緒に入れる樹木葬の永代使用料は永代供養料とセットで、約20万円から150万円程度かかります。永代使用料は初期費用に分類され、契約時に1度支払えばその後は定期的にお金を払う必要はありません。ペットと一緒の樹木葬を選ぶ際は、この永代使用料の内訳や条件をよく確認することが大切です。
納骨料
納骨料は、霊園や寺院に遺骨を埋葬したり納骨したりする際にかかる料金です。ペットと一緒に入れる樹木葬の場合も同様で、費用相場は霊園により異なります。無料のところもあれば5,000円程度かかるところもあります。また、費用内訳に納骨料の記載がなく、初期費用として一緒に含まれている場合もあります。納骨料の扱いは樹木葬を行う霊園によって異なるため、事前に確認しておくと安心です。特にペットと一緒の樹木葬の場合、人とペット両方の納骨料が必要になることもあるので、詳細を確認することが重要です。
銘板彫刻代
銘板彫刻代は、樹木葬で遺骨を埋葬した場所の近くに亡くなった方やペットのネームプレートを設置したり、小さな墓石を置いたりするための代金です。ペットと入れる樹木葬の場合、人とペット両方の名前を刻むことができます。銘板彫刻代の相場は、2万円から10万円程度です。
銘板を設置するメリットは、お参りの際に場所がわかりやすくなり、より心を込めて供養できることにあります。また、ペットの名前も刻むことで、大切な家族の一員として永久に記憶に留めることができます。しかし、銘板の設置は必ずしも行わなければならないわけではなく、霊園によってはオプションで設置するかどうかが選べます。自然に還るという樹木葬の趣旨を重視する場合は、銘板を設置しないという選択肢もあります。
管理料
管理料は、お墓を管理してもらうために必要なお金です。料金は樹木葬の埋葬方法により異なり、基本的に個別葬の場合がもっとも費用がかかります。相場はだいたい、1年あたり1万円程度です。しかし合祀型の場合や近年のプランでは、管理料が無料の霊園もあります。ペットと入れる樹木葬の場合、管理料にはペットの供養に関する費用も含まれることがあります。詳しくは、契約を考えている霊園の料金内訳をよく確認しましょう。また、将来的な管理料の変更の可能性についても事前に確認しておくとよいでしょう。
ペットと一緒に入れる樹木葬に関する注意点
ペットと一緒に入れる樹木葬を選択する際は、いくつかの重要な点に注意を払う必要があります。まず、この形態の樹木葬を提供している霊園や埋葬区画の選択肢が限られている点に留意しましょう。また、埋葬後に遺骨を取り出すことができないケースがあることも重要な考慮事項です。さらに、宗旨や宗派に関する制限がないか確認することも大切です。
埋葬方法の種類や埋葬期間についても事前に十分な情報を得ておくことが賢明です。個別型、集合型、合祀型など、様々な選択肢がありますが、それぞれに特徴や制約があります。また、永代供養を希望する場合は、その点についても確認が必要です。
最後に、ペットと一緒の樹木葬を選択する際は、家族や親族の理解を得ることが非常に重要です。まだ一般的ではない選択肢であるため、事前に十分な話し合いを行い、将来的な問題を回避することが望ましいでしょう。これらの点に注意を払うことで、大切なペットと共に安らかに眠れる場所を選ぶことができるはずです。
選べる霊園や区画の選択肢が狭い
ペットと一緒に入れる樹木葬は、選べる霊園や埋葬区画などの選択肢が少ないことに注意が必要です。ペットと飼い主が一緒に入れる樹木葬はまだまだ珍しく、希望する霊園の場所や区画がない場合も考えられます。特に、ペットと入れる樹木葬に対応している霊園は限られているため、お住まいの地域によっては選択肢がさらに狭まる可能性があります。なるべく好みに沿った供養ができるように、日頃から情報収集は欠かさないようにしましょう。また、将来的にペットと一緒の樹木葬を希望する場合は、早めに調査を始めることをおすすめします。
遺骨が取り出せないケースもある
ペットと一緒に入れる樹木葬での注意点として、埋葬した後で遺骨が取り出せないケースがある点も挙げられます。樹木葬は最終的に合祀されることが多く、その場合は遺骨を土に還すために粉骨してから埋葬します。埋葬後に供養方法を変更するために遺骨を取り出したり、ほかの家族が亡くなったときに一緒のお墓に移したりはできません。特に合祀型の樹木葬では、ペットと飼い主の遺骨が混ざってしまうため、個別の取り出しは不可能です。ペットと一緒の樹木葬を選ぶときは、遺骨の取り出しはできない点を十分に理解し、家族や親族とも話し合っておくことが大切です。将来的な計画や希望を考慮しながら、慎重に判断しましょう。
宗旨宗派を確認する
宗旨や宗派を確認しておくことも、ペットと一緒の樹木葬に入るときの注意点です。ペットと一緒に入れる樹木葬の多くは、宗教や宗旨や宗派を問いません。どのような宗教を信仰していても、また反対にいずれの宗教を信仰していなくても、樹木葬での供養が可能です。しかし、寺院で樹木葬を行う場合などは、そのお寺の檀家にならなければいけないケースもあります。特定の宗教を信仰している方は、事前に確認しておきましょう。また、ペットと入れる樹木葬を選ぶ際は、宗教上の制約がないか、ペットの供養に関する特別な規定がないかなども確認することをおすすめします。宗教や宗派によっては、人とペットの合同供養に対して異なる見解を持つ場合もあるため、慎重に調査することが大切です。
埋葬方法の種類、埋葬期間を確認する
ペットと一緒の樹木葬を選ぶときは、埋葬方法の種類や埋葬期間についても注意が必要です。樹木葬の埋葬方法には、個別型や集合型、合祀型などの種類があり、それぞれ埋葬期間も異なります。個別型では一定期間経過後に合祀される場合があるため、埋葬期間を事前に確認しておくことが重要です。また、ペットと入れる樹木葬の場合、人とペットの遺骨をどのように埋葬するかについても確認しましょう。いざというときに慌てないためにも、埋葬方法や期間についてよく確認し、自分やペットにとって最適な選択ができるよう準備しておくことをおすすめします。
事前に家族、親族への了承を得ておく
事前に、家族や親族から了承を得ておきましょう。樹木葬は先祖代々から続くお墓のスタイルとは異なり、またペットと一緒のお墓に入ることもまだまだ一般的ではありません。亡くなったときに希望する方法で供養してもらえるように、事前に家族や親族とお墓について話し合っておくのがおすすめです。特にペットと入れる樹木葬を選択する場合は、家族間で意見の相違が生じる可能性があるため、十分な時間をかけて話し合いを行うことが大切です。また、将来的な管理や継承についても考慮し、家族全員が納得できる選択となるよう心がけましょう。
まとめ
ペットと一緒の樹木葬では、飼い主さんの埋葬場所と同じ区画にペットの遺骨も埋葬できます。費用は、30万円から100万円程度です。霊園や区画の選択肢が少なく、埋葬後の遺骨の取り出しもできませんが、永代供養でペットとずっと一緒にいられるなどのメリットもあります。ペットと入れる樹木葬を検討する際は、埋葬方法や期間、宗旨宗派などの条件を事前によく確認し、家族や親族の了承を得ておくことが大切です。大切な家族の一員であるペットと共に眠る樹木葬は、飼い主さんとペットの絆を永遠に紡ぐ選択肢の一つとなるでしょう。
※コンテンツの内容は一般的なもので、不動院の樹木葬・永代供養墓とは異なる部分もあります。詳しくはホームページでご確認ください。